SDカードの写真・動画を自分で復元する方法

「SDカードが急に読めなくなった」「カメラで撮った写真が消えた」「うっかりフォーマットしてしまった」—— そんなとき、多くの場合データはまだカードの中に残っています。このページでは、自分で・無料で復元を試すための手順を、 やってはいけないことから対応形式・費用まで一気に解説します。

まず最初に:絶対にやってはいけないこと

焦って操作すると、復元できたはずのデータが取り返しのつかない状態になることがあります。 復元を試す前に、次の3つだけは必ず守ってください。

⚠ この3つは絶対にしないでください

  • 「フォーマットしますか?」に「はい」と答えない。目次情報が上書きされ、復元の難易度が大幅に上がります。
  • chkdsk(チェックディスク)を実行しない。自動修復がかえってデータの位置情報を書き換えてしまうことがあります。
  • そのSDカードに新しいデータを書き込まない。撮影・保存・復元ファイルの保存先にしない。上書きされたデータは戻りません。

ポイントは「トラブルに気づいたら、そのカードの使用をすぐやめる」こと。あとは別のPCで落ち着いて復元を試せば大丈夫です。

なぜ消えたデータが復元できるのか

パソコンの中では、データは「目次」と「本文」の2つに分かれて保存されています。 たとえば「旅行の写真.jpg」を保存すると、写真のデータ本体がカードのどこかに記録され、 「旅行の写真.jpg はこの場所にあるよ」という情報が目次に記録されます。この目次を専門用語で ファイルシステムと呼びます。

SDカードが「認識しない」「フォーマットしますか?と聞かれる」状態のとき、多くは 目次(ファイルシステム)が壊れただけで、データ本体はまだ残っています。 本に例えるなら、目次のページが破れただけで、本文はちゃんと残っている状態です。 ファイルを削除した場合も同じで、データ本体は消えず、目次に「もう不要」という印がつくだけ。 だから削除直後なら復元できることが多いのです。

復元ソフトは、壊れた目次を迂回してカード上のデータ本体を直接探します。とくに、目次を一切使わず データの先頭にある決まった目印(シグネチャ)を手がかりにファイルを掘り出す手法を カービングと呼び、目次が完全に失われていてもデータさえ残っていれば見つけ出せる強力な方法です。

大事なのは、データが残っている限り復元の可能性があるということ。 ただし新しいデータを書き込むと上書きされて本当に消えるので、できるだけ早く試すのが鉄則です。

復元できるケース・できないケースの見分け方

まず「カード自体の問題か、読み込む機器の問題か」を切り分けます。

ステップ1:別のカードリーダー・別のPCで試す

別のカードリーダーや別のPCに挿して読めたら、原因は元の機器側です。データは無事なので、別の機器でコピーすれば解決します。 どこに挿しても読めない場合は、カード側に問題があります。

ステップ2:「ディスクの管理」で認識されているか確認する

エクスプローラーに表示されなくても、Windowsの「ディスクの管理」では認識されている場合があります (スタートボタンを右クリック →「ディスクの管理」)。ドライブとして表示されていれば、ハードウェアは生きていて、 ファイルシステムの問題なので復元ソフトで対応できる可能性が高い状態です。

まったく表示されない場合は、端子(金色の接点)を乾いた柔らかい布で軽く拭いて再度試してください。 それでも認識されなければ物理的な故障の可能性があり、ソフトウェアでは対応できません。物理破損は専門業者への相談が必要です。

ワンポイント:SDカードとSSDの違い

同じ記録メディアでも、SDカードとSSDでは復元の難しさが大きく違います。 SDカードは、ファイルを削除しても本体のデータはカード上にしばらく残ります。だから上書きされる前であれば復元できる可能性があるのです。

一方でSSDは、削除した瞬間にWindows自身が「この領域はもう使わない」とSSDへ通知し(TRIMという仕組み)、SSDが性能を保つためにデータを物理的に消去します。 消したデータが短時間で本当に失われてしまうため、そもそも復元できる可能性が低いのです。これは特定のソフトの限界ではなく構造的なもので、専門の業者でも難しいとされています。

このため本ガイドは、復元の見込みがあるSDカードを前提に説明しています。

自分で復元する手順(無料スキャンで確認)

ファイルレスキューはWindows用の復元アプリです。3ステップで、しかも購入前に無料で「本当に復元できるか」を確認できます。

  1. SDカードをPCに接続する。カードリーダーで接続します(カメラ本体経由ではなくカードを直接読むのが確実)。
  2. スキャンする。アプリでカードを選んでスキャンすると、復元できそうな写真・動画の候補が一覧で表示されます。ここまで無料です。
  3. 保存先を「別のドライブ」にして復元する。復元先は必ずPC本体やUSBメモリなど別の場所へ。元のSDカードには絶対に保存しないでください。

スキャン結果の確認まで無料なので、まずは復元できそうな写真・動画があるかを確かめてから、購入を判断できます。

対応するファイル形式

ファイルレスキューが復元に対応しているファイル形式は次のとおりです。まず、主要なカメラメーカーのRAW形式に対応しています。

メーカー拡張子
Canon.cr2 / .cr3 / .dng
Nikon.nef
Sony.arw
Fujifilm.raf
Olympus / OM System.orf
その他(汎用TIFF系).tif

RAW以外の写真・動画形式にも対応しています。

種類拡張子
写真.jpg / .heic / .avif
動画.mp4 / .mov

自分のカメラのRAWが対象かどうか分からない場合も、まず無料スキャンを試せば結果で確認できます。

自分で復元 vs 業者依頼:費用の比較

データ復旧の費用は、方法によって0円から数十万円以上まで大きく開きます。

業者に依頼した場合の相場

障害レベル費用の目安具体例
軽度(論理障害)3万〜10万円誤削除・フォーマット
中度10万〜30万円ファイルシステム破損
重度(物理障害)30万〜100万円以上物理的な破損

自分で復元ソフトを使う場合

復元ソフトを使えば費用は大幅に抑えられます。無料ソフトもありますが機能に制限があり、有料でも数千円程度の買い切りが一般的です。 対象に書き込まない読み取り専用のソフトを選ぶのが安全です。

ファイルレスキューなら

スキャンと結果の確認が無料。復元できる写真・動画があるかを確かめてから購入でき、製品版も買い切りでサブスク費用はかかりません。 読み取り専用設計なので、試した結果としてカードを傷めるリスクもありません。

どちらを選ぶべきか

まず自分で試すべきケース:誤削除した/「フォーマットしますか?」と表示される/PCはカードを認識しているがファイルが見えない/まず費用を抑えて試したい。

業者に相談すべきケース:カードやリーダーから異音がする/水没・落下など物理的な損傷がある/データの価値が極めて高い。

賢いのは「まず無料スキャンで自分で復元できるか確認し、難しければ業者に相談する」順番です。読み取り専用設計のソフトなら、 試した結果として状態を悪化させるリスクもありません。

よくある質問

SDカードの写真は無料で復元できますか?

はい。ファイルレスキューの試供版なら、SDカードをスキャンして復元できる写真・動画があるかを無料で確認できます。まず無料スキャンで結果を見てから、必要に応じて購入を判断できます。

誤ってフォーマットしてしまったSDカードも復元できますか?

フォーマット直後で、その後そのカードに新しいデータを書き込んでいなければ、復元できる可能性が高いです。フォーマットで失われるのは「目次(ファイルシステム)」であり、写真・動画のデータ本体はカード上に残っていることが多いためです。ファイル名に頼らずデータ本体の特徴から探すので、ファイルシステムが壊れていても検出できます。

カメラやPCで「フォーマットしますか?」と表示されました。どうすればいい?

絶対に「はい」を押さないでください。フォーマットを実行すると目次情報が上書きされ、復元の難易度が大幅に上がります。chkdskコマンドの実行も避けてください。そのカードには何も書き込まず、別のPCで復元ソフトのスキャンを試すのが安全です。

削除してからどれくらい時間が経つと復元できなくなりますか?

時間そのものより「そのカードに新しいデータを書き込んだかどうか」が重要です。削除後に撮影や保存をしていなければ、数日経っていても復元できることがあります。逆に、削除直後でも新しい写真を撮ると上書きされて消える可能性があります。気づいたらすぐ使用をやめ、早めにスキャンしてください。

スマホ(iPhone・Android)で撮った写真も復元できますか?

ファイルレスキューはWindows用アプリで、SDカードをカードリーダーでPCに接続して使います。AndroidスマホのmicroSDカードに保存された写真・動画なら、カードを取り出してPCに接続することで対象になります。スマホ本体メモリ(内部ストレージ)は対象外です。

CanonやNikon、SonyのRAWデータも復元できますか?

対応しています。Canon(.cr2/.cr3)、Nikon(.nef)、Sony(.arw)、Fujifilm(.raf)、Olympus/OM System(.orf)などの主要メーカーのRAW形式に加え、JPEG・HEIC・AVIFの写真、MP4・MOVの動画にも対応しています。

SSDやUSBメモリのデータも復元できますか?

このアプリはSDカードに特化しています。SSDは削除されたデータをすみやかに物理的に消去する仕組み(TRIM)を持つため、構造的に復元が非常に難しく、専門の業者でも困難とされています。確実に対応できるSDカードに集中することで、復元率と価格・無料スキャンを実現しています。

復元ソフトを使うとSDカードがさらに壊れませんか?

ファイルレスキューは対象のSDカードに書き込みを行わない読み取り専用の設計です。スキャンしてもカードの状態を悪化させません。ただし、復元したファイルの保存先は必ず別のドライブ(PC本体やUSBメモリ)に指定してください。元のSDカードに保存すると、まだ復元していないデータを上書きしてしまいます。