SDカードに絞ったアプリを作るまでの話

最初は「なんでも復旧できるソフト」を作ろうとしていました

開発を始めた当初、目指していたのはメディアを問わず使える汎用の復旧ソフトでした。SDカードでもHDDでもSSDでも、とにかく幅広く対応できるものを作ろうと考えていました。

でもその考えは、開発を進めるなかで変わることになります。

SSDという、ソフトウェアではどうにもならない壁があった

調べていくうちにわかったのは、SSDは「データを消したあとの扱い方」がHDDやSDカードとは根本的に違うということでした。

HDDやSDカードの場合、ファイルを削除しても実際のデータはすぐには消えません。「この場所にあるデータはもう使わない」という印がつくだけで、データ本体はそのまま残っています。だから復旧の余地があります。

SSDはそうではありません。削除されたデータをすみやかに物理的に消去する仕組みを持っています。これはSSDの性能を保つために必要な動作なのですが、復旧という観点からは致命的です。消えたデータをさかのぼれる余地が、構造的にほとんどないのです。

これは私たちが開発するソフトの問題ではありませんでした。他の復旧ソフトも、専門の業者でさえ、SSDの復旧は難しいとされています。どうにかしようとする前に、そもそも難しい問題なのだと理解しました。

それならSDカードだけで、とことんやろうと思った

SSDに費やしていた開発のリソースを、SDカードに集中させることにしました。

カメラで撮った写真を誤って消してしまった。旅行の後にSDカードを確認したら、なぜかフォーマットを求めてくる。そういった場面で困っている方は多く、かつSDカードはソフトウェアで復旧できる可能性がある領域です。「ここで役に立てる」と感じました。

絞ったことで、できるようになったこと

SDカードに絞ったことで、いくつかのことが変わりました。

ひとつは、復旧率です。SDカードの故障パターンや、写真・動画ファイルの構造を深く研究できるようになりました。JPEGやMP4といったファイルは、データの先頭に決まった特徴があります。その特徴を手がかりに、消えたファイルを探し出す精度が上がりました。

もうひとつは、価格です。開発リソースを一点に集中させることでコストを抑えられ、その分を価格に反映できました。

そして、無料スキャン機能です。「本当に復旧できるのか」を購入前に確認できる機能を設けることができました。まず試してから判断してほしい、という考えからです。

まず無料でスキャンしてみてください

カメラのSDカードをうっかりフォーマットしてしまった、撮った写真が突然消えた——そういった方に使っていただくために作りました。

まず無料スキャンで、データが残っているかどうか確認できます。復旧できそうなファイルが見つかった場合にのみ、購入して取り出してください。

Microsoft Storeからアプリを入手できます。